「コロガシで3回当てれば、1,000円が数万円になる」
予想サイトのLINEやSNSで、一度は見たことがある言い方だと思います。
先に結論をお伝えします。
コロガシとは、的中した払戻金をそのまま次のレースにつぎ込み、資金を膨らませていく買い方です。BOAT RACE公式の用語辞典には載っていない、ファンのあいだの言い方です。
そして当編集部が、2026年6月1日〜8月21日の全24場1,076開催で実際に転がし続けたところ、的中1,198回のうち675回(56.3%)は、当たったのに資金が減っていました。
5連勝まで到達したのは40回ありましたが、そのうち31回は、5連勝した時点でまだ元手の1,000円を下回っていました。
この記事では、コロガシが崩れる場所を、数えた結果のままお見せします。
コロガシとは|まず結論と、公式に載っていないという事実


コロガシ(転がし)は、的中した払戻金を、そのまま次のレースの購入資金に回す買い方です。
1,000円が2,000円になったら、次はその2,000円を全部つぎ込む。それを繰り返します。
複利のように資金が膨らむ、というイメージで語られることが多い言葉です。
ここで、ひとつ事実をお伝えしておきます。
「コロガシ」も「転がし」も、BOAT RACE公式の用語辞典には項目がありません。
当編集部は公式の用語辞典を五十音の索引から全ページたどって263語を一覧にしていますが、そのなかに該当する語はありませんでした(2026年9月24日時点)。
「ながし」や「ボックス」のように公式が説明している買い方とは、性格が違います。
だからといって悪い言葉ということではなく、公式のルールではなく、ファンのあいだの資金の回し方の呼び名だと理解しておくのが正確です。
実際に1,076開催を転がしてみた


ここからが、当編集部が数えた実測値です。
やったことはシンプルです。
1,076開催(82日間に全24場で開かれた「ある場の、ある1日」の数)の1レース目から、手元の1,000円を全額つぎ込んで2連単の「1号艇-全」(5点)を買い、的中したら払戻金をまるごと次のレースへ回す。外れた時点でその開催は終了、という形にしました。
軸を1号艇にしたのは、この期間で最も的中率が高かった買い方だからです(54.5%)。
コロガシに使うなら、いちばん手堅い部類の買い目にあたります。
| 続いた連勝 | 開催数 | 割合 |
|---|---|---|
| 0(1レース目で外れた) | 468開催 | 43.5% |
| 1連勝で終わった | 315開催 | 29.3% |
| 2連勝で終わった | 155開催 | 14.4% |
| 3連勝以上 | 138開催 | 12.8% |
| 5連勝以上 | 40開催 | 3.7% |
※当編集部が、BOAT RACE公式「レース結果一覧」から2026年6月1日〜8月21日の82日間・全24場12,855レースの3連単/2連単の払戻金を全件集計したものです(集計:2026年9月24日/期間内の欠測日はありません)。フォーメーション・ボックス・回収率の各記事と同じ母集団の数字なので、そのまま見比べられます。
※回収率は、上と同じ12,855レースすべてで同じ買い目を機械的に買い続けた場合の実測値です(1点100円の均等買い。オッズを見た取捨・レースの選別・資金配分は一切していません。同着・返還・欠場は考慮していません)。過去のある期間を数え直した結果であって、将来の成績を保証するものではありません。
468開催(43.5%)は、1レース目で外れて終わりました。
平均で続いた連勝は1.11回です。
3連勝以上まで行けたのは138開催(12.8%)、5連勝以上は40開催(3.7%)でした。
「3回当てれば」という前提そのものが、10回に1回ちょっとしか起きていません。
いちばん効いたのは「当たったのに減る」だった


この検証で、私がいちばん驚いたのはここです。
的中した1,198回のうち、675回(56.3%)は、的中した時点で資金が前より減っていました。
理由は単純で、5点買いだからです。
手元の資金を5点に分けて買うので、当たった1点の払戻金が、5点ぶんの投入額を超えないと資金は増えません。
1点100円で買ったときの配当が500円を超えている必要がある、という言い方のほうが分かりやすいかもしれません。
ところが、この期間に1号艇が1着だったレースの2連単の配当は、57.0%が500円未満でした(中央値430円)。
つまり、1号艇が順当に勝つレースほど、当たっても資金は目減りする。
そして順当に勝つからこそ、当たりやすい。
コロガシは、この2つを同時に抱えたまま進む買い方でした。
結果として、5連勝に到達した40回のうち31回は、5連勝しても資金が1,000円を下回っていました(5連勝時点の資金の中央値は513円)。
では1点買いで転がすとどうなるか


「5点も買うから増えないんだろう」と思われたかもしれません。
私もそう考えて、2連単の「1-2」を1点だけ買って転がすパターンも測りました。
この買い目は、この期間で的中率18.5%、回収率83.5%です。
回収率だけ見れば、今回測ったなかでいちばん高い買い方でした。
その1点買いで同じように転がした結果がこちらです。
- 1レース目で外れて終わった … 880開催(81.8%)
- 3連勝以上 … 4開催(0.4%)
- 最も続いた連勝 … 3連勝
※回収率は、上と同じ12,855レースすべてで同じ買い目を機械的に買い続けた場合の実測値です(1点100円の均等買い。オッズを見た取捨・レースの選別・資金配分は一切していません。同着・返還・欠場は考慮していません)。過去のある期間を数え直した結果であって、将来の成績を保証するものではありません。
1点買いにすると、当たったときは確実に増えます(配当が100円を下回ることはないため)。
そのかわり、1,076開催のうち3連勝できたのは4回だけでした。
増えやすくすると続かない。続きやすくすると増えない。
どちらを選んでも、控除率25%の外には出られませんでした。
「23万円まで増えた開催」の話


ここは、あえて正直に書きます。
1,076開催のなかには、途中で230,362円まで増えた開催がありました。
1,000円からのスタートです。
こういう1回が、スクリーンショットになって出回ります。
ただ、この検証のルールは「的中したら全額を次につぎ込む」です。
その開催も、次のレースを外した時点で終わっています。
最後まで(12レース全部)当て続けられたのは1開催だけで、その開催の最終的な資金は1,542円でした。
12連勝して1,542円です。
どこかで降りなければ、増えた資金は次の1レースで全部戻る。
これがコロガシという仕組みそのものの性質で、買い目の上手さとは別の話でした。
コロガシを使うなら、決めておきたいこと


ここからは事実ではなく、数字を見たうえでの私の意見です。
コロガシは「負けを取り返す」目的と、とても相性が悪いと思っています。
短時間で元に戻せる形に見えるぶん、冷静さを失っているときほど選びたくなるからです。
そして今回の実測のとおり、43.5%は1レース目で終わります。
取り返すつもりで始めて、その日の傷を深くする確率のほうが高い、というのが数字の側の答えでした。
それでも試すのであれば、始める前に決めておきたいことが2つあります。
- 降りる回数を先に決める(2連勝したら払い戻す、など)。数字の上では、3連勝以上は12.8%しか起きていません。
- 元手は、その日なくなっても困らない金額にする。全額つぎ込む設計上、1回の外れで必ずゼロになります。
「勝てるまでやめない」という形にした時点で、終わり方が1つしか残らなくなります。
もし、金額や回数を自分で決められなくなっていると感じたら、それは買い方の問題ではありません。
競艇の依存症についての記事に、公式の定義と相談できる窓口をまとめています。
増やす前に、削られる分を知っておく


コロガシは、当たりを重ねる話に見えて、実際には控除率を何回通過するかの話でした。
1レース通るたびに25%が引かれます。
5連勝すれば、5回通ります。
今回の実測で「5連勝しても元手割れ」が多数派だったのは、運が悪かったからではなく、そういう構造だからです。
競艇の払戻率は75%(控除率25%)と決まっています。つまり長い目で見れば、投票総額の4分の1は主催者側に引かれます。買い方を工夫しても、この構造そのものは変えられません。舟券は生活費ではなく、必ず余剰資金の範囲で楽しんでください。
買い方を変えても、この25%の差は埋まりませんでした。
埋めにいくとしたら、「どのレースを買わないか」を選べる側になるしかありません。
その材料をどこから取るかで迷って、無料予想やSNSの断片的な情報を鵜呑みにし、遠回りをしてしまう人が多いのも事実です。
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よくある質問
Q. 競艇のコロガシとはどういう意味ですか?
的中した払戻金をそのまま次のレースの購入資金に回し、資金を膨らませていく買い方のことです。1,000円が2,000円になったら、次はその2,000円を全額つぎ込む、という形です。BOAT RACE公式の用語辞典には「コロガシ」「転がし」という項目はなく、ファンのあいだで使われている呼び名です。
Q. コロガシは何連勝くらいできるものですか?
当編集部が82日・全24場の1,076開催で2連単の1号艇流し(5点)を転がした実測では、平均で1.11連勝、3連勝以上まで行けたのは12.8%、5連勝以上は3.7%でした。43.5%は1レース目で外れて終わっています。過去のある期間を数えた結果であって、将来を保証するものではありません。
Q. コロガシで当たったのに資金が減ることはありますか?
あります。今回の実測では、的中1,198回のうち675回(56.3%)で資金が前のレースより減っていました。5点買いの場合、払戻金が投入額を超えないと増えないためです。この期間に1号艇が1着だったレースの2連単の配当は57.0%が500円未満(中央値430円)で、順当な決着ほど当たっても目減りしていました。
Q. 1点買いで転がせば確実に増えますか?
当たったときは必ず増えますが、続きません。2連単「1-2」の1点買いで同じ検証をしたところ、1,076開催のうち3連勝できたのは4回(0.4%)、最も続いた連勝は3連勝でした。81.8%は1レース目で終わっています。増えやすくすると続かず、続きやすくすると増えない、という関係になります。
Q. 予想サイトの「コロガシ企画」は信用できますか?
企画そのものの是非は一概に言えませんが、判断の材料は持っておいたほうが安全です。コロガシは成功例だけが目立ちやすく、途中で外れた回は記録に残りにくい性質があります。当サイトでは主要な予想サイトに実際に登録し、無料予想の結果を当編集部の基準で記録しています。提示された実績が、いつの・どの範囲のものかを必ず確認してください。
Q. コロガシで負けを取り返すのは有効ですか?
当編集部の実測からは、おすすめできません。今回の検証では43.5%が1レース目で終わっており、取り返すつもりで始めて傷が深くなる確率のほうが高い結果でした。競艇の払戻率は75%(控除率25%)と決まっているため、レースを重ねるほど削られる回数が増えます。金額や回数を自分で決められないと感じる場合は、依存症の記事にある相談窓口をご利用ください。
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